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せめてものグッバイ

問題解決のヒントを心理学で探るブログ

「ホワイト・ライ」の話。会社を上手にサボれない人にこそ知ってほしい

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鬱について書かれた記事を読んだ。

blog.imalive7799.com

 

「鬱にならない人は仕事を適度にサボって身と心を調整している。自分の身は自分で守ろう」という趣旨である。

 

会社というのは「個」の集合体ではあるが、あくまでも組織である。ひとりひとりの事情を加味してくれるほどやさしくはない。会社がつらいという個人的な思いを斟酌してくれたりはしないのだ。

 

だからこそ、自分の身体の状態を自分自身で確認しながら精神と身体を適度に休めることはとても大切なことだ。自分を守れるのは自分だけである。

 

しかしながらそれがうまくできない人が精神を病み、結果として鬱になってしまうことは否めない。

 

「自分を守るためにサボること」が鬱にならない処方箋なのだとすれば、「上手に会社をサボれない人」が鬱になりやすいのは当然だ。

 

それでは、どうして会社をサボれないのだろうか。

 

「嘘」をつけないからである。

 

自分への嘘。会社への嘘。上司への嘘。同僚への嘘。さまざまなタイプの嘘がある。

 

先ほどのブログによれば、適度にサボっている人は上手に嘘をついていることが分かる。

 

「かぜ」や「他の打ち合わせとのバッティング」を理由に生産性の低い会議をサボったり、顧客訪問時間をわざと長めにスケジューリングしたうえで、余った時間を休憩に充てたりしている。

 

このように臨機応変に嘘をつける人はいいが、軽い嘘をついてサボれない人たちは「嘘をついてはいけない」という思いこみにしばられている可能性が高い。

 

真面目な人であればあるほど、嘘をつくことに抵抗を感じるだろう。そしてそれが、精神的なストレスを生み、次第に鬱となる。

 

ついてもいい嘘「ホワイト・ライ」

本エントリで協調したいことは、嘘にはついてもいい嘘があるということだ。

 

「ホワイト・ライ」という概念がある。

 

「ホワイト・ライ」は英語表記で「White Lie」。直訳すれば「白い嘘」だ。

 

要するに、「悪くない嘘」「ついてもいい嘘」「善意の嘘」のことである。嘘はすべて悪いものではない。「ついてもいい嘘」があるのだ。

 

一般的な「嘘」というのは、ついてはいけないものとされている。これは当然のことで、他人をだますような嘘は決して許されることではない。

 

しかしながらそうは言ったところで、嘘をついたことがない人間などこの世に存在するわけがない。

 

「人間が一年につく嘘の回数」を調べたヴァージニア大学の調査によれば、男性は1092回、女性は728回嘘をつくのだという。つまり、一日平均2回から3回は嘘をついている計算になる。

 

重大な嘘はともかく、軽い嘘であれば誰しもがついたことがあるだろう。

 

商談で検討する気もないのに「検討します」と空返事をして営業を煙に巻いてみたり、

本当は好きなのに「嫌い」とすねることで相手の気をひいてみたり、

用事などないのに「予定が詰まってるから早く帰るわ」などとつまらない飲み会をぬけてみたり。。。

 

バリエーションが無尽蔵にあるほどに人間にとって嘘というものはなじみ深いものである。

 

「嘘」の役割

嘘をつくことには自分を防衛するという役割もあるし、嘘のおかげでコミュニケーションが円滑になるという側面すらある。それがホワイト・ライの意義である。

 

全てに対して嘘をつかずにバカ正直に「いいひと」になっていたら、早々に参ってしまうだろう。人間はそう強くない生き物だからだ。

 

「嘘をつく」という行為は自分自身を守るための行動でもある。

 

それを一言で表すと「ホワイト・ライ」ということになる。

 

こういう考え方も存在することを知っておくと、「嘘をついてはいけない」ということが固定観念にすぎないということに気づくだろう。

 

時には、嘘をついたっていいのだ。

 

なかなかサボれない人は、嘘はついてはいけないという縛りを横に置いて、「ホワイト・ライ」という考え方もあるのだということを知ってほしい。

 

会社を上手にサボれない人へ

「ホワイト・ライ」は決して、嘘に抵抗のない人の気質を表しているのではない。

 

この世界を生き抜いていくための、ひとつの高度なコミュニケーション技術なのである。

 

嘘がつけずについつい自分を追い込んでしまう人は、無理に嘘をつく必要などない。「ホワイト・ライ」をつけばいいのである。

 

そう考えると、すこしは気が楽になるのではないだろうか。

 

身体と心を休めるための嘘は、決して悪い嘘ではない。それはついてもいい嘘「ホワイト・ライ」なのだ。