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せめてものグッバイ

問題解決のヒントを心理学で探るブログ

「遅刻」は生き延びるための生存戦略

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もうだいぶ前のことではあるが、「クズの巣窟」(本人談)の都内某所でリリーフランキーのイベントが不定期に開催されていた。彼は毎回遅刻をしていた。数時間の遅刻なんてザラである。

 

イベント自体は19時くらいから始まっていたと思うが翌日朝方まで続くオールナイトのイベントだったので、主役が数時間遅れてきたところで時間はたっぷりあるしリリーさんはまぁそういうもんだよねということで客も寛大だった。

 

遅れて会場入りすると悪びれもせずに「柳美里と打ち合わせをしてた」だの「巨人戦見てた」だのそんな理由を一応説明するのだが、毎回どんな言い訳が出てくるのだろうかと楽しみだったものだ。

 

思い返してみると、遅刻をする人は決まって遅刻をするし、遅刻をしない人はいつも時間通りだ。遅刻する人はだいたい決まっているので、遅刻そのものはその人の「特技」のようなものかもしれない。

 

そこでちょっと不思議に思ったのが、「人はなぜ遅刻をするのか」ということだ。その人がズボラなだけ・・・と言ってしまえばそれで終わりだけれども、なにかそこには大きな意味が隠されているのか、いないのか・・・。

 

時計が遅刻を生んだ

遅刻を扱った文献『遅刻の誕生 』によれば、時計の使用が遅刻という概念を生んだことが指摘されている。チャイムで授業時間を区切る学校教育や時刻表を使う鉄道など、時計によって一日を分けることで効率的になった一方で、時間に縛られるようになったとも言えるのだ。

 

勤勉だとされる日本人も時計を使用していない時代にあっては、意外と時間にルーズだったことが当時の文献『職工事情』などに記されている。工場で働く人たちがサボってしまうので管理が大変だったらしい。

 

時計は人を管理するために便利な道具だ。何時にここに来て何時まではこれをしなさいあれをしなさい、と指示が明確になるし、管理される側としても理解がしやすい。

 

そして、その管理された時間から外れてしまうと「遅刻」になるわけだ。

 

時計や時間の概念がなければ、そもそも遅刻なんて存在しない。時計で時間を管理するようになったからこそ「遅刻」の概念が生まれたのである。

 

生き延びるための遅刻

遅刻をするのは「遺伝子の生存戦略」だという興味深い説がある。人間は生き延びるために遅刻をしているというのだ。

 

同じ場所、同じ時刻に全員が集合しなくてはならないとする。

 

ほとんどの人は決められた場所、決められた時間に集合する。そして一人くらいは遅刻して決まった時間を過ぎてもなかなか来ない。

 

そんなとき、集合場所に雷やら隕石が落ちてきた。すると、きちんと集合してきた人たちは集合時間を守ったばっかりに死んでしまい、遅刻した人だけが生き延びる。

 

全員が絶滅してしまっては遺伝子そのものがなくなってしまうから大変だ。それが遅刻によって免れるというのである。

 

この話が書かれている『身体で考える。』によれば、 「種の保存から考えると、群れからずれた行動をする個体はかなり重要な存在」なのだ。

 

遅刻魔だけが生き残るというのも癪な話ではあるが、人間としての防衛反応だと考えると、ズボラなだけで遅刻しているわけではなく、遺伝子に組み込まれた生存戦略だというのも分かる気がする。

 

こうしてまたひとつ、新たな遅刻の言い訳が誕生したのだった笑